京都と沖縄、ホテルの仕事はどう違う?―両方で働いて感じた違い

ホテルの豆知識

こんにちは。沖縄・恩納村のリゾートホテル支配人兼代表の高井司です。 京都・沖縄でホテル業界5年の経験をもとに、旅行好きの方・ホテルで働く方に向けて、 ホテルと旅行のリアルを発信しています。


私はホテル業界のキャリアを京都からスタートして、今は沖縄・恩納村でホテルを経営しています。

今回は京都と沖縄両方のホテルで働いた経験から、違いを書きたいと思います!


京都時代のホテル環境

2016年〜2019年の3年間、京都でホテルの仕事をしていました。

20〜30室規模のコンドミニアムホテルで、全20棟ほどを管理する会社に所属していました。一時は社員・アルバイト合わせて100名規模のチームで、うち半分が外国籍のスタッフ。

そして最大の特徴は、ゲストの99%が海外からの旅行者だったことです。

台湾・中国・韓国・東南アジア・欧米……世界中からゲストが来る環境でした。台湾・中国人・欧米・韓国スタッフも在籍していたので、それぞれの言語で対応できる体制が整っていました。


ゲストの国籍の違い

京都:世界中から来る

京都のゲスト国籍はまさに多種多様でした。

中国・台湾・韓国・香港はもちろん、フィリピン・マレーシア・インドネシア・ベトナム・シンガポール・タイなど東南アジア各国からのゲストも多かったです。欧米・中東・南米と、本当に世界中から来る環境でした。

沖縄:台湾・韓国・香港が中心

一方、沖縄の訪日外国人は台湾・韓国・香港が大半を占めます。

京都で多かった東南アジアのゲストが少ないのが特徴的です。理由はシンプルで、沖縄と東南アジアは気候が似ているからだと思っています。確かに、同じような暖かい気候の場所に行く理由はあまりないですよね。


中国本土から来るゲストとのカルチャーギャップ

京都時代に一番苦労したのが、中国本土からのゲスト対応です。

言語の問題もそうですが、文化・価値観の違いが大きかったです。英語が通じないことも多く、自分たちの価値観や主張を勢いで押し通してくる傾向があるので、他の文化圏の方よりも体力を使います。

これは悪意があるわけではなく、文化的な背景の違いだと思います。

「お客様だから何でも言うことを聞く」ではなく、「文化の違いを理解した上でどう対応するか」を考え続けた3年間でした。この経験が、今の自分の対応力の土台になっています。


旅のスタイルの違い――京都と沖縄

京都と沖縄では旅の目的が違いますね。

京都:「日本らしい体験」を求めてくる

お寺・神社・和食・伝統文化。特に海外ゲストは、いわゆる「典型的な日本旅行」を目的に来る方が多いです。観光スポットを効率よく回るスタイルです。

沖縄:「何もしない時間」を求めてくる

沖縄の旅行目的はリラックス・海・ビーチ・アクティビティです。

でも一番の違いは、「何もしない時間を求めてくる」こと。これが京都との一番の違いだと感じています。旅先であったも、どこも行かずにゆっくりとプールサイドでくつろぐのがゲストがいます。

ただ、これも国籍や旅行者のスタイルによって違います。

アジア系は観光地を詰め込む傾向があり、欧米系はゆっくり過ごすスタイルが多いですね。

私はどちらかというと、観光地を詰め込むタイプです。

滞在日数については、京都と沖縄でそれほど変わりません。ただ沖縄は1泊だけという方はほぼいません。少なくともホテルを変えながら2泊以上は滞在します。


働き方・職場環境の違い

「京都と沖縄で働き方はどう違うか?」とよく聞かれますが、正直それほど変わりません。

仕事のペースも、職場の雰囲気も、働く人同士の関係性も。職場の文化は会社・ホテルによるところが大きくて、「京都だから」「沖縄だから」という違いはあまりない印象です。

私がいた職場は、京都でも沖縄でも、みんな明るくまじめに仕事をしていました。

スタッフの国籍については、京都のほうが圧倒的に多種多様でした。英語しか話せないスタッフもいましたし、日本語・英語・中国語・台湾語が飛び交う職場でした。

ただ、沖縄ならではの違いが2つあります。

① 旧暦の行事でスタッフが休む

沖縄は旧暦の文化が色濃く残っています。清明祭(シーミー)・旧盆・旧正月など、旧暦の行事に合わせてスタッフが休みを取ることがあります。本州の感覚だと「え、この時期に?」と思うタイミングで休みの希望が入ることがある。

ただし、旧暦の行事は新暦の繁忙期(GW・お盆・年末年始)とずれることが多いです。 むしろホテル側からすると、繁忙期にしっかり人員を確保できるという意味で、 旧暦文化との相性は良いです。 沖縄でホテルを経営する上で、これは意外と助かっているポイントですね。

② 子供が多く、主婦スタッフの働き方が難しい

沖縄は出生率が全国トップクラスで、子供が多い地域です。子育て中の主婦スタッフは、子供の体調不良・学校行事・旧暦の行事が重なって、シフトの調整が大変そうだと感じます。本州と比べて、子育てと仕事の両立が難しいと感じる場面が多いかもしれません。

裏を返せば、子育て中のスタッフが働きやすい環境を作れるホテルは、採用で強くなれると思っています。


京都があったから今がある

今、沖縄でホテルを経営していて強く感じることがあります。

京都での3年間が、今の自分の土台になっている。

外国人対応力

ゲストの99%が海外からの旅行者という環境で3年間働いたことで、外国人ゲストへの対応が自然にできるようになりました。沖縄では英語の接客レベルがまだまだ低いホテルが多いのが現実です。なので、英語対応がしっかりできるということは、他のホテルとの差別化になっていると感じています。

多国籍チームのマネジメント力

国籍も文化もバラバラなスタッフをまとめる経験は、京都でしか積めなかったものです。言語の壁・価値観の違い・コミュニケーションの難しさ。それを乗り越えてきた経験が、今のホテル経営に直接生きています。京都での経験がなければ、今の自分はなかったと思います。


まとめ

京都と沖縄のホテルの仕事を比べると、ゲストの国籍・旅の目的・スタッフの多様性の3点が大きく違いました。

一方で、仕事のペース・職場の雰囲気・働く人の熱量は、どこにいても変わらないと感じています。

ホテルの仕事に興味がある方・異なる地域で働くことを考えている方の参考になれば嬉しいです。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。 このブログでは、旅行好きの方・ホテルで働く方に向けて、 ホテルと旅行のリアルを発信しています。 次回の記事もお楽しみに。 沖縄・恩納村のリゾートホテル支配人兼代表 高井司


オディシス恩納リゾートホテル公式サイト:https://odysisonna.com/

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